天に届くほどの樹木、海を渡り空を飛ぶ神仏、喧嘩する山々から小さな祠にまつわる物語など、ちいさな地域の大きな自慢が口伝にて紡がれてきました。
そんな神仏や石、樹木、山、海など信仰の対象となっている事象にまつわる伝説を神秘・奇跡・不思議のカテゴリにてご紹介。
※国レベルでの歴史、文化、宗教などで有名な人物は別カテゴリの英雄、聖者等に掲載しております。
ひともし地蔵 航海の安全を見守る優しき国東市興導寺の本尊
大分県国東市国東町鶴川にある天台宗の興道寺蔵の本尊「火燃(ひともし)地蔵菩薩」にまつわる伝説。この寺の常夜灯も国東沖を行く船の道先案内役。その灯りで航海の安全を守ったというお地蔵様のお話です。
沈堕の滝に消えた愛娘 大野川から早吸日女神社へ里帰りする龍の伝説
伝説の舞台である沈堕の滝は大分県豊後大野市大野町矢田にある。佐賀関町早吸日女神社の子の居ない神主夫婦にできた愛娘は、かつて助けた遠く沈堕の滝の蛇であった。娘は龍として滝の主となるべく帰らねばならなかったという竜蛇変身譚。
由布岳 盆地に伝わるナルシストかつ一途でイケメンな山の物語
豊後富士と呼ばれ由布院盆地から仰ぎ見る山体の美しさは、由布院温泉に浸かりながらも眺められる。東に聳える鶴見岳との恋物語は往時の民衆の中から産まれたものと想像する。
瓜生島 一夜で沈んだ島にまつわる物語
瓜生島は、かつて豊後国府内(現大分県大分市)沖に在り、四百数十年前一夜の内に沈んだとされる幻の島と伝わる。えびす様の顔が赤くなると沈むと言うなど、そんなものは迷信だと男は嘯くが…。